二匹のキジ猫との暮らし。


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『ジョゼと虎と魚たち』

「ジョゼと虎と魚たち」を見た。
見ながら私は古い友人を思い出していた。

足の悪いジョゼと中学のとき親友だった彼女がダブる。
私の友人は足が悪かったわけではない。
彼女の家庭は私の家庭よりすこしだけ複雑で
父親に性的虐待を受けそうになったことがあるとも聞いていた。

夜中に電話がかかり「今、ナイフでおなかを刺して外にいる」といってきたり
薬を飲んで救急車で病院に運ばれ胃洗浄されたり…。
子供だった私には対処しきれないことが頻繁にあった。

高校を卒業して、彼女の両親は離婚したが、
彼女の周りは相変わらず問題だらけで
家族やほかの友人らがお手上げ状態の時でさえ
私は彼女を見捨てることができなかった。

それは自分でも感心するほどだったが
正直私はしんどかった。
できることなら逃げ出したかった。

今の友達と知り合った頃、彼女にも別の友人ができ
私と彼女の世界はだんだん遠くなって
彼女との付き合いも薄くなった。

しばらくして私は結婚し、その数年後、彼女も年下の人と結婚した。
その後は子供が生まれたと知らせがあったっきりで
ある日実家にいると電話が来たので会い行った。

はじめてみる当時3歳になる彼女の子供は脳性マヒだった。
生まれた時へその緒が首に巻きついていたのが原因だという。
どうして彼女はこうまで過酷な運命の持ち主なのだろう。

しかし彼女はそんな事にはめげないたくましい母になっていた。
それから数年して二人目も生まれたと聞くが
それが最後でもう何年も会ってはいない。

彼女を思うとき彼女の母親に
「女の友情なんて一生は続かないものよ」
と言われたことを思い出す。

私は思う。
誰でも他人に重荷を背負わせてはいけない。
自らがそれを重荷と思わないのでなければ
背負うものだけでなく、背負わすものにとっても
また重荷になるはずだから…。

彼女の重荷を一緒に背負うのは私ではなかった。

そういう私も彼女にこそ負けるが
今は十分過ぎる重荷を背負って生きている…。
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by iiotoko-site | 2005-09-18 17:39